第18回日本精神医学史学会(京都)開催のご報告
第18回日本精神医学史学会は、2014年11月8日と9日の2日間、京都大学百周年時計台記念館において行われ、盛会のうちに幕を閉じました。
松下正明理事長は、岡田靖雄先生との対談において、精神医学史研究におけるインターナリスト的アプローチとエクスターナリスト的アプローチの区別について語られました。
資料の海に沈潜して歴史を探索し構築するインターナリスト・アプローチからの発表と、歴史を文献から学び、歴史の流れの中で一人一人の人間の生存の意味を自省するエクスターナリスト・アプローチからの発表が、バランスよく融合して、今回の学会は、歴史研究の使命感と愉悦がこもごも浮かび上がる、充実した大会になりました。これも皆様の積極的なご参加とご支援の賜と、大会長として深く感謝申し上げます。
会場では、洛北岩倉の地の精神医療の歴史を物語る資料の展示を行いました。精神病者の家族的看護に取り組んだ土地の歴史の臨場感を楽しんでいただけたことと存じます。展示にご協力くださった皆様の、歴史への篤い思いに、深く感謝申し上げます。
参加者は、学会員60名、非会員43名、合計103名を数えました。学会員の皆様の研究への情熱と、学会からの発信に敏感に応じてくださった皆様の熱意が、お互いに響き合って、学術的活動にふさわしい雰囲気を作り上げました。
今後とも、本学会が、精神医学史研究の中軸を担って、研究活動を盛んにしてゆけることを願い、慶応大学の古茶大樹先生を会長とする次期大会での再会を期したいと思います。
第18回大会 大会長
京都大学大学院人間・環境学研究科
新宮一成
- [2014/11/15 15:14]
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